縮尻しゆくじり)” の例文
「又何か縮尻しゆくじりをやつたのか、仕樣の無い男だ——まア宜い、奉行所の方は、鎌鼬かまいたちにして置かう」
「何でも無い事さ。最初お前が言つた通り佐吉を縛れば、お富を殺さずに濟んだよ。今度は、平次一代の縮尻しゆくじりだ——が、ね八、いくら下手人と睨んでも證據の無い者を縛るわけに行かねえ」
銭形平次捕物控:050 碁敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
斯うして錢形平次は、又重大な縮尻しゆくじりを重ねたのです。でも、寢もやらずに待つて居るに違ひない女房のお靜の事を考へると、なか/\と心の温まるものを感じないわけにはゆきませんでした。