線香煙花せんこうはなび)” の例文
すると床の上に釣るした電気灯がぐらぐらと動いた。硝子ガラスの中に彎曲わんきょくした一本の光が、線香煙花せんこうはなびのようにきらめいた。余は生れてからこの時ほど強くまた恐ろしく光力を感じた事がなかった。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)