緑晶ろくしょう)” の例文
うちこぼし投げ払いし籠の底に残りたる、ただ一ツありし初茸はつたけの、手の触れしあとのさびつきてまだらに緑晶ろくしょうの色染みしさえあじきなく、手に取りて見つつわれ俯向うつむきぬ。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)