緋鹿子ひかのこ)” の例文
胸を掻き抱いて狂おしく身をもむたびに、緋鹿子ひかのこが揺れる。乱れた前から白い膚がこぼれるのも知らずに、弥生はとめどもない熱い涙にひたった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
襟付の黄八丈に緋鹿子ひかのこの帯をしめた可愛らしい下町したまちの娘すがたを、半七は頭のなかに描き出した。
半七捕物帳:02 石灯籠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)