篶竹すずたけ)” の例文
それも或は灌木や篶竹すずたけが掩いかぶさり、或は木の根や岩角が段を成し、時としては倒木が横たわり、大巌が面前に屹立するなど、一人では全く心細いものであった。
木曽駒と甲斐駒 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
此二つの沢に挟まれた尾根が唐松尾の登路で、始めは路もさして悪くはなかったが、中頃から篶竹すずたけはびこり出し、熊笹が繁り、ついには岩が顕われて、栂の林に抱き込まれた。登りが恐ろしく急になる。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)