立田たつた)” の例文
此あたりは山近く林みつにして、立田たつたの姫が織り成せる木々の錦、二月の花よりもくれなゐにして、匂あらましかばとしまるゝ美しさ、得も言はれず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
悪口することは立田たつた姫に遠慮すべきだ。別な時に桜の花を背景にしてものを言えば強いことも言われるでしょう
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「私だ、立田たつただよ、しばらく。」
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
風流ごとにも、まじめな問題にも話し相手にすることができましたし、また家庭の仕事はどんなことにも通じておりました。染め物の立田たつた姫にもなれたし、七夕たなばたの織姫にもなれたわけです
源氏物語:02 帚木 (新字新仮名) / 紫式部(著)