空地あき)” の例文
私達の背後うしろには、食堂の真ん中の空地あきうずめてね仕掛けのように踊る人々と、紐育ニューヨーク渡りのバワリイKIDSのジャズ・バンドとがあった。彼らの三分の二は黒人だった。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
藤吉は、人々を押し退けて空地あきを作りながら、「見ねえ、この灯りを背負って、おいらの影は、あんなに大きく映らあ。藤吉どんの見たのあ、人間の影じゃあねえんだ。そら、こりゃあどうだ——。」
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)