秘伝こつ)” の例文
旧字:祕傳
米友はその常例によって、旅に来た浪人から「淡路流あわじりゅう」の槍の一手を教えられたが、三日教えられると直ぐにその秘伝こつ会得えとくしてしまいました。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一生稽古したって駄目な奴は駄目なんだ、おいらなんぞは木下流の槍の手筋を三日しか稽古しねえんだ、木下流とも言えば淡路流とも言うんだ、三日稽古をしてその秘伝こつ
そこだ——そこが商売の秘伝こつなのだ与八、いいかえ、さっきも言う通り、土地の人は、そんな特別の梅を持っていながら、その味がわからないのだから、まずその味をわからせるようにするのだ
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
してその秘伝こつをすっかり呑込んでしまったんだ