祈年トシゴヒ)” の例文
実は一年間の農村行事を予め祝うたにう木・削掛ケヅリカケの類で、更に古くは祈年トシゴヒに神を招ぎ降す依代であつたものらしい。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
而も祓へ・占ひ・まじなひなどの外は、よごとの語義に関係の深い「祈年トシゴヒ呪言(穀言)」・「長寿呪言(齢言)」すら、ほかひの範囲から逸れて了ふ事になつた。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
大晦日と、十四日年越しと、節分とは、半月内外の遅速はあるが、考へ方によつては、同じ意味の日で、年占トシウラ祈年トシゴヒ左義長トンド道祖神祭サヘノカミマツリ厄落ヤクオトしなどは、何の日に行うてもよい訣である。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)