砉然けきぜん)” の例文
曇るかがみの霧を含みて、芙蓉ふようしたたる音をくとき、むかえる人の身の上に危うき事あり。砉然けきぜんゆえなきに響を起して、白き筋の横縦に鏡に浮くとき、その人末期まつごの覚悟せよ。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)