瞋眼しんがん)” の例文
すると氏郷は警告を賞して之に従うかと思いのほか、大に怒って瞋眼しんがんから光を放った。ここは流石さすがに氏郷だ。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
当時の離別の形式などは今これを詳知する材料に乏しいが、いずれ美しく笑って別れるということは有ろう筈無く、男の瞋眼しんがん、女の怨気えんき、あさましく、忌わしい限りを尽して別れたことであったろう。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)