白馬しらま)” の例文
なんの気もなく空を見れば、鉾尖ほこさきたけ白馬しらまたけとの間に、やや赤味を帯びた雲が一流れ、切れてはつづき、つづいては切れて、ほかの大空はいっぱいに金砂子きんすなごいた星の夜でありました。
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「その怨霊が雲になって、この日高郡の空へ現われる、それ、あちらに見える鉾尖ほこさきたけから、こちらに遠く白馬しらまたけまで、一筋の雲がずーっと長く引いた時は大変だ、それが今いう、清姫様の帯だ」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)