疝気持せんきもち)” の例文
窓と戸の障子しょうじ隙間すきまから寒い風が遠慮なく這込はいこんで股から腰のあたりがたまらなく冷たい時や、板張の椅子が堅くって疝気持せんきもちの尻のように痛くなるときや
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
去るほどにその格好かっこうたるやあたかも疝気持せんきもち初出でぞめ梯子乗はしごのりを演ずるがごとく、吾ながら乗るという字を濫用らんようしてはおらぬかと危ぶむくらいなものである、されども乗るはついに乗るなり
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)