申陽之洞しんようのどう)” の例文
石室の入口には「申陽之洞しんようのどう」という扁額がかかっていた。李生は昨夜自分が矢を著けた三山の冠を着た妖怪は、この内にいるのだなと思った。
申陽洞記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
所詮しょせんふたたびこの世へは出られないものと覚悟しながら、李は暗いなかを探りつつ進んでゆくと、やがて明るいところへ出ました。そこには石室いしむろがあって、申陽之洞しんようのどうというふだが立っています。