甲斐守かいのかみ)” の例文
伊豆守利秀といって、先殿甲斐守かいのかみ利光の三男に生れたが、二人の兄が若くして死んだため、すでに分封していたのを、戻って家督を継いだのであった。
竹柏記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
甲斐守かいのかみ様がお越しになりました。——黒田甲斐守様が、ほんのお身軽で」
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして幕府の交渉委員竹本甲斐守かいのかみにたいして
尊攘戦略史 (新字新仮名) / 服部之総(著)
甲斐守かいのかみ様出役だ」
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
そのことが、父との不和の原因なのだが、ごく簡単に記すと……千寿はひじょうに才はじけた人で、十六歳の年、先殿の甲斐守かいのかみ利光の眼にとまり、その側室にあげられた。
竹柏記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)