田鶴たづる)” の例文
ところが、すでにその寸前、街道わきの緑蔭静かな一の垣の網代戸あじろどから、さッと走り出てきた田鶴たづるのごとき人品のひとがある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どれもこれも黒っぽい地味な服を着て、もっそりとした恰好で坐っているので、ちょうど、黒い大きい田鶴たづるでもそこにとまっているように見える。