生物識なまものしり)” の例文
また方法はどんなでもよいという訳にいかない。この頃世間の浅はかな学者あるいは生物識なまものしりの僧侶または才子らしい人をあざむくところの実に恐るべき毒の言葉がある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「学者ぢやないけれど、金どんはあんまり生物識なまものしりを振まはすから、丸善まるぜんぢや学者つて綽名あだながついてゐるんだよ。だから警察でも大学教授や何かの同類だと思つて、生埋めにしてしまつたのさ。」
饒舌 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)