生姜湯しょうがとう)” の例文
「なるほど、看板にはないが、ここは梅湯、生姜湯しょうがとうのほか、和合湯わごうとうの甘ったるいのもございますッていうわけか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると四ツ辻に、ぽちと赤く、露灯かんてらの灯が見えた。それは夜ッぴての遊蕩客あそびきゃくのためにある夜通し屋の一で、生姜湯しょうがとう売りの王じいさんだ。ひょいと見かけて。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「考えてみると、役署勤めの深夜には、こうして、爺さんの梅子湯ばいしとうやら生姜湯しょうがとうなどに、ずいぶん長年のあいだあたためられてきたなあ。そしていつもお前さんは、代金も取ってくれない」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)