玉菜キヤベーヂ)” の例文
だん/\進んで行くと、突当りの木槿垣の下に、山の端はなれた許りの大満月位な、シツポリと露を帯びた雪白の玉菜キヤベーヂが、六個むつ七個ななつ並んで居た。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
何とやらいふ菜に茄子が十許り、脹切はちきれさうによく出来た玉菜キヤベーヂ五個いつつ六個むつ、それだけではあるけれ共、野良育ちのお定には此上なくなつかしい野菜の香が、仄かに胸を爽かにする。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)