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焦躁
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せうさう
ふりがな文庫
“
焦躁
(
せうさう
)” の例文
蜘蛛の巣さへなければ、この男を助けて置くのでは無かつたと言つた不思議な
焦躁
(
せうさう
)
が、新吉の胸をさいなみ始めた樣子です。
銭形平次捕物控:145 蜘蛛の巣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次とガラツ八は、不安と
焦躁
(
せうさう
)
に眼ばかり光らせてゐる雇人の中をお勝手から納戸へ、奧の方へと通ふ廊下を
導
(
みちび
)
かれます。
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鈴川主水の額には激しい
癇癖
(
かんべき
)
が走ります。恐怖とも、
焦躁
(
せうさう
)
とも言へる、五體の震へは去つて、潮のやうな興奮に、蒼い顏がサツと紅くなるのです。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
今度は文字も亂れ、口調も荒々しく、少なからずあせつて居る樣子で、早く、早くと重ねたあたり全く居ても起つてゐられない
焦躁
(
せうさう
)
に驅られて居る樣子です。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
下女のお崎を追ひ出されて、本人のお幾が、自分の床へ戻つてからざつと一と刻、不安と
焦躁
(
せうさう
)
のうちにも、若さと健康に負けて、お幾がウトウトとした時のことでした。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
亭主と女房はひどい興奮と
焦躁
(
せうさう
)
にかり立てられて、
交
(
かは
)
る/″\斯う語るのでした。
銭形平次捕物控:172 神隠し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次の顏に現はれた
焦躁
(
せうさう
)
の色を見ると、守隨彦太郎益々落着いて
銭形平次捕物控:146 秤座政談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
斯
(
か
)
うして
焦躁
(
せうさう
)
の幾日か過ぎました。
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“焦躁”の意味
《名詞》
焦 躁(しょうそう 「焦燥」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
いらいらして焦ること。
(出典:Wiktionary)
焦
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
躁
漢検1級
部首:⾜
20画
“焦躁”で始まる語句
焦躁感
焦躁立
焦躁苦悶