“無籍”の読み方と例文
読み方割合
むせき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出屋敷の倉番、帳方ちょうかた、舟手、軽子頭かるこがしら、その他、ここで諸役についている者は、おおむね無籍むせき無禄むろくの浪人だった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女の見た小林は、常に無籍むせきもののような顔をして、世の中をうろうろしていた。宿なしらしい愚痴ぐちこぼして、いやがらせにそこいらをまごつき歩くだけであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
無籍むせきの人間になってしまうということは、承知していたのでしょう。
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)