無代むだい)” の例文
堀切氏も同感だといはれ、尾佐竹猛氏は、一體國立劇場といふのは無代むだいで見せるものではないかと言はれた。
むぐらの吐息 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
むりに一人でこういう家を維持しようとする者は、金にこまらぬ人のなかにはまだあるかも知らぬが、それらはびっくりするような高いあたいを、以前は無代むだいであった萱のためにはらっている。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
國立劇場といふものが無代むだいのものかどうかを知らないあたしは、各國の國立劇場がどういふ組織のものか——寡聞くわぶんなあたしはこんな時小山内氏に聞くのだが、悲しくも恰度其日その夜
むぐらの吐息 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)