“渗(にじ)” の例文
何にしても、早(はよ)うこの刀の綱を解いてしまわねば——玄蕃は、何時の間にか、額部(ひたい)に大きな汗(あせ)の粒(つぶ)を渗(にじ)ませて、必死になっていた。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
おのずと渗(にじ)み出るような、なにか薄膜を無数に重ね合せたふうな雲が、風に追われて後から後から、大空に堆積し、山にのしかかった果ては、雨になる。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)