浪々ろうろう)” の例文
「したが、数正どの。たくさんな御眷族ごけんぞくともなって、いったい、これから先どこへ浪々ろうろうの晩年を、落着かれるおつもりか。お行く先を、お聞かせ下さい」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青砥が浪々ろうろうの身で、牛を呶鳴どなり、その逸事が時頼の耳にはいり、それは面白い男だという事になって引付衆にぬきんでられたのである。すなわち、川の中で小便をしている牛を見て青砥は怒り
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)