“沂嶺”の読み方と例文
読み方割合
きれい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お……。ここはふもとの降り道か。じつアな土地ところの衆、ゆうべ沂嶺きれいの上で、連れていたおらの大事なおふくろを、虎にい殺されてしまってさ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沂嶺きれいの往来を悩ました虎族は退治されるし、あげくに、お尋ね者の黒旋風こくせんぷうをお召捕りくだすって、町のものにとっちゃ、こんなありがたいことはございません。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そんな中を、李雲の捕手隊は、縄付きの李逵と証人の曹旦那、名主、草簪くさかんざしの女などを引っ立てて、意気揚々、沂嶺きれい越えの向うにある県城の町へひきあげて行った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)