“毛生欅(ぶな)” の例文
人通りの多い往来は相変わらず毛生欅(ぶな)の並み木のかげにいろいろの店を並べています。僕らはなんということもなしに黙って歩いてゆきました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕は悄気返(しよげかへ)つたラツプと一しよにもう一度往来へ出ることにしました。人通りの多い往来は不相変毛生欅(ぶな)の並み木のかげにいろいろの店を並べてゐます。
河童 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
尤も時々霧の中から太い毛生欅(ぶな)や樅(もみ)の枝が青あをと葉を垂らしたのも見えなかつた訣ではありません。それから又放牧の馬や牛も突然僕の前へ顔を出しました。
河童 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
もっとも時々霧の中から太い毛生欅(ぶな)や樅(もみ)の枝が青あおと葉を垂(た)らしたのも見えなかったわけではありません。それからまた放牧の馬や牛も突然僕の前へ顔を出しました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕の両側に並んでいる町は少しも銀座通りと違いありません。やはり毛生欅(ぶな)の並み木のかげにいろいろの店が日除(ひよ)けを並べ、そのまた並み木にはさまれた道を自動車が何台も走っているのです。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)