“檀那（パトロン）” の例文
数個の邑落と交渉を生じ、更に幾つとも知れぬ檀那（パトロン）村を生じて、祝福を職業とする乞食者（ホカヒビト）となつて行つたものもある。
唱導文学：――序説として―― (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
だから大概は、食物を多く喰はせ、又は持ち還らせる事によつて、其をねぎらひ、あたせられざらむことを期してゐた。だから当然多くの檀那（パトロン）場を廻ることになつたのである。
唱導文学：――序説として―― (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
さうして、其間に、自身亦、花狂ひの一人と呼ばれるまでの情熱を持つ様になられたのは、世間に名を掲げる金持ち趣味や、檀那（パトロン）かたぎの道楽を超越した、晴れやかな志を示してゐます。
山の霜月舞：――花祭り解説―― (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)