楽浪ささなみ)” の例文
旧字:樂浪
一首は、楽浪ささなみの志賀の辛崎は元の如く何のかわりはないが、大宮所も荒れ果てたし、むかし船遊をした大宮人も居なくなった。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
一首は、楽浪ささなみ志我津しがつにいた吉備津采女きびつのうねめが死んで、それを送って川の瀬を渡って行く、まことに悲しい、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
なお、巻三(三〇五)に、高市連黒人の、「くゆゑに見じといふものを楽浪ささなみの旧き都を見せつつもとな」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
楽浪ささなみ志我津しがつの子らが罷道まかりぢの川瀬の道を見れば不怜毛サブシモ (巻二。二一八)
『さびし』の伝統 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)