棘立とげだ)” の例文
知らぬな。そう野暮に、棘立とげだつものじゃない。俺の聞きたいという一言は、いつぞやの返答。——どうしても、嫌か。——千坂兵部殿の苦衷くちゅうを買って、吉良家へ行ってやる気はないか
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なに、托鉢に」と、年景の声は、よけいに荒々しく棘立とげだって
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)