棕梠竹しゅろだけ)” の例文
その代り食物屋の軒電灯の集まっている暗い路地の人影を気にしたり、カフェの入口の棕梠竹しゅろだけを無慈悲にむしり取ったりした。それがどうやら田舎臭い感じを与えて、かの女に失望の影をさしかけた。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)