栗栖くるす)” の例文
また、これらの事は代々の側用人である浅利、栗栖くるすの両家が主動者で、他の重臣たちは利のために付和しているにすぎない。
若き日の摂津守 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
昼少し過ぎに、マダムの容態に何か変化が来たのか、昨夜呼ばれた連中の一人である栗栖くるすという医学士が来ていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
この傍例のみから類推しても、国栖くにす栗栖くるすが同語源であるとの吉田博士の説は承認したい。
国栖の名義 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
諸国に多き栗栖くるす小栗栖おくるすの名は、『クズ』のなまりにあらずやと疑われ、紀伊国栖原浦に久授呂くずろ宮あり、社伝に国栖人の吉野より来りて祭れるものとなし、今国主宮と訛るという事実を引かれた
国栖の名義 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)