ははそ)” の例文
わたしはこうして毎日通う塩浜の持ち主のところにいます。ついそこのははその森の中です。夜になったら、わらこもを持って往ってあげましょう
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
姥竹うばたけかい」と母親が声をかけた。しかし心のうちには、ははその森まで往って来たにしては、あまり早いと疑った。姥竹というのは女中の名である。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
藁葺わらぶきの家が何軒も立ち並んだ一構えがははその林に囲まれて、それに夕日がかっとさしているところに通りかかった。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)