朱文字しゅもじ)” の例文
表紙にはビアズリイのタンホイゼルの画がってあって、その上に l'art pour l'art と、細い朱文字しゅもじで入れた銘があった。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
南町奉行所朱文字しゅもじの提灯——外へ明りが漏れないように、それを押入れの中へともして、釘勘は冷たい畳にかしこまる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仮名かな書きで「こばいあん」とした朱文字しゅもじ提灯ちょうちんをおいて、ゆるんだ鼻緒をすげなおしている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、船手の同心でしょう、朱文字しゅもじ提燈ちょうちんを水の上にあげて
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)