“有珠”の読み方と例文
読み方割合
うす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼が有珠うすの部落まで来たとき、はるかうしろで津浪のまくれ上る音がした。この津浪で古いトンケシの部落は亡びてしまったという。
えぞおばけ列伝 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
御維新の少し前頃まへごろ、北海道有珠うすのアイヌ部落コタンにキクッタとチャラピタといふ二人の少年がゐました。キクッタは十七で、チャラピタは一つ下の十六でした。
熊捕り競争 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
有珠うす登別のぼりべつ音威音府おといねっぷ名寄なよろと言った、いずれも深々しんしんと雪に埋もれて眠ったような町々ばかり、今にもまた降り出しそうに重苦しく垂れ込めた灰色の空の下を
生不動 (新字新仮名) / 橘外男(著)