昏睡ねむり)” の例文
私はホッと安堵してそれからボートを漕ぎ出した。間もなく日が暮れて夜が来た。激しい空腹と疲労とは私を昏睡ねむりに引っ張り込む。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、すすけて木目さえ見えない、その古い衝立が仆れ、その背後うしろに若い男が、骨と皮ばかりに痩せ衰え、死の前の昏睡ねむりにはいっているのが見えた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)