旅館はたご)” の例文
それは今から半月程前に私が何気無く旅館はたごを出てご料林の方へ行ったことがあったが其途上みちすがらのことである。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「……と言われると、第一、東京の魚河岸の様子もよく知らないで、お恥かしいよ。——ここで言っては唐突だしぬけで、ちと飛離れているけれど、松江だね、出雲いずもの。……茶町という旅館はたご間近の市場で見たのは反対だっけ——今の……」
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)