新張にいばり)” の例文
そのかたちきわめて醜怪なるものなりき。女の婿むこの里は新張にいばり村の何某とて、これも川端の家なり。その主人ひとにその始終しじゅうを語れり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
新張にいばり炭坑の女坑主、新張眉香子みかこは、軽く朗らかに笑った。
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
新張にいばりの八幡社の神楽組のゴンゲサマと、土淵村字五日市いつかいちの神楽組のゴンゲサマと、かつて途中にて争いをなせしことあり。新張のゴンゲサマ負けて片耳かたみみを失いたりとて今もなし。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)