新刀試あらみだめ)” の例文
よくある例で、前々から新刀試あらみだめしを心がけていた目附役めつけやく三木松兵衛みきまつべえなにがしが、それぞれ囚人の身がらをもらいうけて、これを斬った。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新刀試あらみだめしのために、ひそかに城を抜け出でて辻斬を試みるのだろう、さもなければ広くもあらぬ甲府城下のことだから、おおよその見当がつかねばならぬはず……というわけで
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
という次第は、鍛ち下ろしを戴いた翌日——いつも朝の未明みめいでござるが、罪人の死体をお上より申しうけ、新刀試あらみだめしをいたしておきたいと主人が仰っしゃる。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)