面白い話では、七人の陰陽師おんようしが呼ばれて、千度のおはらいをした際のことだったが、中に掃部頭時晴かもんのかみときはるという老人がいた。供も少く人の群を、かきわけかきわけ進む内に、右のくつを踏み抜かれてしまった。