手取早てつとりばや)” の例文
をつとに先き立たれるまでは、口小言一つ云はず、はき/\と立ち働いて、病人が何か口やかましく註文事をした時でも、黙つたまゝでおいそれと手取早てつとりばやく用事を足してやつたが
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
先刻おりかと別れる時は、何でもいゝから早く其場をきり上げ度い一心で、こつちから牛屋をたづねる約束をしたが、斯うなつてはいつそ直ぐにも出かけて行つて、手取早てつとりばやくけりをつけた方がいゝ。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)