所得顏ところえがほ)” の例文
新字:所得顔
思へば水の流れもまた雨と枕に傳へて詫し夜はおそく明けぬ今日は輕井澤より越後直江津まで通る信越鐵道とかいふ鐵道に乘り追分驛の先小田井をだゐといふまで至らんと朝立出れば此ほとりは淺間の麓の廣野ひろのにて停車塲まで行く間灰の如き土にて草も短かし四方よもの山々に雉子きじ鶯の聲野には雲雀ひばり所得顏ところえがほなる耳も目も榮耀を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)