“悪魔(でもん)” の例文
旧字:惡魔
南蛮頬(ほお)といっている葡萄牙渡来の鉄の面甲には、悪魔(でもん)、鬼、獅子、狼、鷲など、いろいろの型があり、矢弾(やだま)の掠傷(かすりきず)から面部を保護するための武具だが
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夜目にもそれと知れる鈍色(にびいろ)の小狩衣を薄手に着こなし、葡萄牙渡りの悪魔(でもん)の面甲をつけた男があらわれたと見るうちに、潜戸から行子が走りだしてきて
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ものの半月あまり、道益は鉄砲を据えて根気よく居坐っていたが、待ちに待った甲斐があって、夜更け近く、いつか見た貧郷士が、小狩衣に悪魔(でもん)の面甲をつけた装(なり)で佶屈と森の中から出てきた。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)