悒鬱むさくる)” の例文
その頃の悒鬱むさくるしい家や庭がすつかり潰されて、新らしい家が幾つも軒を並べてゐた。昔しの面影はどこにも忍ばれなかつた。
和解 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「サア、ここは悒鬱むさくるしくていけません。お作や、奥へお連れ申して……何はなくとも、春初めだから、お酒を一口……。」
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)