恭敬きょうけい)” の例文
心を表わすには、身をかがめて恭敬きょうけい。——利を示すには、物質の実をもって、こうまでされては、信雄は満足を顔に出さずにいられなかった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信心気しんじんぎ……ただ恭敬きょうけい礼拝らいはいの念の、薄くなりはしないかと危ぶまれます、私の身で、もし、一度、仲見世の敷石で仰向けに卒倒しましたら、頭の下に、観世音の菊も、誰の手の葉も枝もなく
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雪之丞は、かぎりない恭敬きょうけいさを以って挨拶するのだった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)