御處刑おしおき)” の例文
新字:御処刑
「——その成瀬屋總右衞門の家へ、二年前に御處刑おしおきになつた蝙蝠冠兵衞がたゝるんだから變ぢやありませんか」
笹野新三郎も躍起やくきとなりますが、御處刑おしおきを覺悟で口をつぐんでゐるのは、全く何うしようもなかつたのでした。
仕立屋駒吉こと、兇賊熊井熊五郎は、間もなく東海道筋で捕へられ、江戸に送られて御處刑おしおきになりました。
「どうぞ、私を縛つて、文七は許してやつて下さいまし。私は御處刑おしおきになつても、少しも怨みがましい事は申しません。皆な私の馬鹿がしたことで御座います」
私共はあの中には正物ほんものの小判があることと思ひ込んで、一時人眼に付かないやうに新墓へ隱しただけで御座います。砂利と古金物の詰つた千兩箱を盜んで御處刑おしおきになるのは、いたし方も御座いません