従兄あに)” の例文
旧字:從兄
大袈裟おおげさに斬られて、庭先に転げ落ちたのは丹之丞には遠い従弟で、綾野にはすぐの従兄あにに当る、針目正三郎のあけに染んだ姿だったのです。
朝子にとっても、ぼんやり幸子の従兄あにとして見ていた大平が、一人の男としてはっきり現われた点は同じであった。
一本の花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)