強請いたぶ)” の例文
怖いから貸す事も有るが、何もお前さん方に三拾両の大金を強請いたぶられる因縁は有りません、帰ってお呉れ、出来ませんよ、ハイ三文も出来ませんよ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その二人分の六百文を七蔵はみんなふところに押し込んでしまって、更に喜三郎にむかって山祝いの酒を買えと強請いたぶりかけると、喜三郎は素直に承知した。
半七捕物帳:14 山祝いの夜 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「もう呑むことを考えていやがる、ちょうど金がなくなったからまず緑町の甲子雄を強請いたぶるんだ。あれだけ立派に道場を張っていれば、十両や二十両の冥加金みょうがきんは安いもんだぜ」
初午試合討ち (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それから草加そうかの在の方へ行って、ひと月ばかり隠れていたんですが、江戸者が麦飯を食っちゃあいられませんから、又こっそりと江戸へ帰って来て、お時から幾らかずつの小遣いを強請いたぶって
半七捕物帳:09 春の雪解 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)