弔瓶つるべ)” の例文
庭の井戸の石畳にいつもの赤い蟹のいるのを見て、井戸を上からのぞくと、蟹は皆隠れてしまう。こけの附いた弔瓶つるべに短い竿さおを附けたのがほうり込んである。弔瓶と石畳との間をいそがしげに水馬みずすましが走っている。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)