席亭よせ)” の例文
全くその頃は綾之助が出ると、投げ下足げそくというほど、席亭よせの手が廻りかねる大入繁昌はんじょうだった。
竹本綾之助 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
養母の鶴勝はその悦びを共にすることを得ず、もはや鬼籍きせきにはいっていた。二人の心は一日も早くと焦燥あせりはしたが、席亭よせ組合の懇願もだしがたく、綾之助の引退は一ヶ年の後に延引のばされた。
竹本綾之助 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)