山神廟さんじんびょう)” の例文
偶然開いたところは豹子頭林冲ひょうしとうりんちゅうが、風雪の夜に山神廟さんじんびょうで、草秣場まぐさばの焼けるのを望見するくだりである。彼はその戯曲的な場景に、いつもの感興を催すことが出来た。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
麓道ふもとみち二十町ほど行くと、鬱蒼うっそうたる山神廟さんじんびょうの一地域がある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やっと、人心地がついた所で頭の上の扁額へんがくを見ると、それには、山神廟さんじんびょうと云う三字があった。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)